墨成（ぼくせい）2020.10

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池田峯泉_作品 — 池田峯泉
王羲之『逸民帖』の臨書は書人に覚悟を付きつけます。
転折の運筆は正しいか、線状には緊張感があるか、虚白は適格か、と。
それ故に、臨書は書人の美意識が問われます。
潔く、孤高に、書聖・王羲之に限りなく迫った素晴らしい臨書です。

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杉山和代_作品 — 杉山和代
『寸松庵色紙』は一字一字に品格があり、上下の流れや行間は程よい余白をとっています。
しかも格調が高い。
美しい形とは何か、美しい在り方とは何かを学ばされます。
筆鋒を生かして真摯に古筆に迫った、努力の結晶の臨書です。

マホニー由紀_作品 — マホニー由紀
顔真卿の行草は楷書とは違って筆の流れるままに運筆しているように感じられます。
しかし、この『争坐位稿』は草稿ですから彼の思考を深め乍ら筆を執ったことでしょう。
由紀さんは大河が流れるような書風を感性豊かに捉えています。

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渡邉里奈（高校生）_作品 — 渡邉里奈（高校生）
「随」神の在るところに従って祀ることから、「したがう、まかせる」の意。
濃墨で堂々と勢いをつけています。
線と線がかみ合い、空間を圧倒していますね。

浅野葵衣（中学生)_作品 — 浅野葵衣（中学生)
良く練習を重ねましたね。
筆法が正しい上に、線に強さと輝きがあります。
字形はもちろんのこと、文字の書かれない余白の美しさに惚れ惚れしました。

渡邊　楓（小学六年生）_作品 — 渡邊　楓（小学六年生）
「水車小」の縦の線はお腹に力を入れて書いた強くたくましい線ですね。
水車の軸が強く頑丈に出来ているようです。

西村真子（小学五年生）_作品 — 西村真子（小学五年生）
山の渓流の澄みきった空気と水の流れ。
そんな情景が浮かんでくるような作品です。
筆を立てた線には濁（にご）りがなく見事です。

新海美玲（小学四年生）_作品 — 新海美玲（小学四年生）
正しい姿勢でどうどうと書けました。
文字の形も美しく、線もすっきりしていますね。
「水」の縦の線は特に見事です。

細田　幸（小学三年生）_作品 — 細田　幸（小学三年生）
大きくたくましく育ったざりがにですね。
筆を立てて落ち着いてしっかりと書けました。
筆の毛を全部使って元気よく書けました。

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浅井愛梨_作品 — 浅井愛梨
書を真摯に学ぼうとする意志の強さと感性の豊かさが表われています。
自在に筆圧をつけ、筆鋒を生かした細い線状も緩みがなく見事です。

塚本彩可_作品 — 塚本彩可
近年、地球温暖化で海水の温度が上がり、世界の各地で自然災害が起きています。
静かに抗議しているように一点一画をていねいに運筆した清書です。

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青野真奈_作品 — 青野真奈
整然と造られた水路ですね。
水害との闘いは人間の叡智（えいち）が結集されますね。
澄んだ伸びやかな線が美しい。

佐藤暖音_作品 — 佐藤暖音
どっしりと構えて岩魚（イワナ）の出てくるのを待っているようですね。
文字の形もしっかりしています。
名前まできちんと書けました。

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髙橋正都_作品 — 髙橋正都
どっしりとして頼りがいのある「友」ですね。
お腹に力を入れて、体全体で書きました。
払いの線も迷いがなくて、すばらしい。

小島奏人_作品 — 小島奏人
線が細いですが、筆を真っすぐに持って書いた線はすっきりしていて強いですね。
今度は太い線も入れてみて下さい。