墨成（ぼくせい）2020.09

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佐藤基子_作品 — 佐藤基子
「逸民帖」は王義之が三五五年、会稽内史（県知事）の官職から離れて逸民たらんとする心情を吐露した手紙。
大胆な勢いのある線状の中に繊細な運筆が見られ、草書の創成期を彷彿とさせています。

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渡辺加代子_作品 — 渡辺加代子
臨書は拓本をそのまま書く、と言うより先人の主張に耳を傾ける事が大事です。
加代子さんは細やかな感性を研ぎ澄まし、技術を丁寧に積み重ねて、
何処を斬っても唸る程の筆力をこの古典に注ぎ込んでいます。

藤澤重子_作品 — 藤澤重子
日本人が漢字から創り出した仮名文字は和歌と共に進化を続けています。
一、二行目「まつ人の心をしらば」の楚々とした導入。三、四行目の草書を入れた凝縮した中の蜜。
その対比が美しくも空間を立体的にして「情」を醸し出しています。

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長谷川愛（高校生）_作品 — 長谷川愛（高校生）
全てを包み込むような温かさと強さがあり、
豊かな心や何事にも立ち向かう勇気も感じます。
この古典を自己薬籠中のものにしています。

櫻木陽彩（中学生）_作品 — 櫻木陽彩（中学生）
厳かな雰囲気と深閑とした山の中の滝が目に見えるようです。
「華」の縦の線の何と神々しい事でしょう。
「華」と「の」に圧倒されました。

川崎彩夏（小学六年生）_作品 — 川崎彩夏（小学六年生）
夏休みの楽しい林間学校のような情景が浮かんできます。
特に「学校」は深い線と勢いのある線で生き生きと書けましたね。

池永沙季（小学五年生）_作品 — 池永沙季（小学五年生）
何と伸びやかな道でしょう。
文字全体も線も伸びやかな中に生々しています。
「正しい道は私が決心した道」と宣言しているようです。

中道萌結（小学四年生）_作品 — 中道萌結（小学四年生）
現代は科学の進歩で天気予報がきめ細かく分かるようになりました。
一字一字をしっかりと正しく見事に書き上げましたね。

杉ゆりな（小学三年生）_作品 — 杉ゆりな（小学三年生）
強烈な蜘蛛(くも）の糸ですね。
虫がたくさん集まるような所に大きな蜘蛛の糸が掛かっているような、
たくましい線状で書けました。

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深澤璃々花_作品 — 深澤璃々花
爽やかな線状による千字文の臨書ですね。
楷書は一点一画を丁寧に筆を運んでいます。
草書は緩急を付けた線でキメ細やかに運筆しています。

小笠原結愛_作品 — 小笠原結愛
日光の華厳の滝に行ったことがありますか。
華厳経は全世界が無限の相関関係にあるという説だそうです。
深い線で落ち着いて書けました。

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髙橋亜梨沙_作品 — 髙橋亜梨沙
手入れの生き届いた白樺林が浮かんできます。
林の中の涼しいところで真夏は過ごしたいですね。
伸びやかな作品です。

隨念礼央_作品 — 隨念礼央
礼央君の成長に驚きました。「長」が特に見事です。
筆をまっすぐに持って姿勢を正しくして書いていますね。
堂々として落ち着いて素晴らしい。

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中田　楓_作品 — 中田　楓
きっちりと名前まで落ち着いて書けました。
文字の形も線もとてもしっかりしています。
暑い夏は雲が出てくるとほっとしますね。

田中千夏_作品 — 田中千夏
半紙一杯に大きく書けましたね。
「の・も」の払う線もていねいです。
「く」は強く、深く書けましたね。