墨成（ぼくせい）2019.4

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創作作品

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鈴木知足作
「郡」君（まるくまとめる）と阝（むら）を合わせた字。羊毛の柔らかさ、しなやかさに加え、左右に広がりのある懐抱豊かな「郡」。
偏と旁の独立していながらも微妙なかみ合わせと筆鋒を生かした細線が絶妙です。

表紙古典・細字課題

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稲葉淳子作
「深以」「慰情」の二字連綿は長い呼吸と共に、遅速の変化を腕に叩き込み、一気呵成に流れる線が絶妙です。
空海の「書は散なり」の言葉が浮かんできます。

髙橋八重子作
多字数、細字ながら、強弱をつけた線が見事です。自らを肯定し、奮い立たせて一刻、一時を筆に刻んでいます。
誠実に努力を積み上げた格調の高さがあります。

漢字・かな課題

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秋本悦子作品 — 秋本悦子作
剛直だけではない、柔らかく温かい顔真卿の姿を見る思いです。
ゆったりとした筆の運びの中に楚々とした線も垣間見え、優しさが溢れています。

鈴木雅子作品 — 鈴木雅子作
繊細でありながらも強靭な線状は、リズムが伴ってこそ生まれます。これはひとえに腕と指の筋肉を鍛えることですが、脳の働きと密接な繋がりがあるといわれています。
闊達な線状の中に、快活さと聡明さが溢れるかな作品です。

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中村美莉作
楷書の「夜光」が特に素晴らしいですね。草書は筆鋒を駆使します。
折り返しは筆鋒を軸に筆を立て緩急（特に速めの運筆）をつけて運筆してみてください。シャープな線が表れましょう。

高橋きら作
筆を立てた強い線は線状が深く、筆圧の変化を付けた線は緊張感があります。見事な清書ですね。
字形の美しさとあいまって、迫力があり素晴らしい。

大山琴美作
『奥の細道』は芭蕉の旅行記ですね。ゆったりとした中で要所要所を押さえ、温かな清書です。
「細道」も偏と旁がかみ合っています。

田中心葉作品 — 田中心葉作
精神を統一して見事に書き上げました。名前に至るまで、心葉さんの心意気が伝わってきます。
漢字が特に素晴らしい。「の」はやや小さいですね。「中心」が抜群。

川崎彩夏作品 — 川崎彩夏作
生き生きと書けましたね。線が力強く、紙に食い込んだ線はどうどうとしています。
ひらがなも漢字も一貫して気持ちを集中させて書いた清書ですね。

猪股由奈作品 — 猪股由奈作
冬の日、窓を開けたら真っ白い世界が広がっているような情景の作品です。
地面の霜しもを踏んで歩くのも、楽しいですね。「しもの」に圧倒されました。

秀作　中学生・高校生

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横山朝子作品 — 横山朝子作
ゆったりとした「憩」が表現出来ました。構成、線状ともに平和で穏やかな風が流れています。
その中にも細やかな筆鋒を生かして、文字中の白も生きています。

滝石彩智作品 — 滝石彩智作
一点一画をあたたかな線で、丁寧に運筆しています。
芸術は幅が広く、奥行きの深い分野ですが、全てを包み込むような温かさがありますね。

秀作　小学5・6年生

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小笠原結愛作品 — 小笠原結愛作
全体のバランス、筆圧を使って太細の変化を付けた線など、良く練習を重ねて一文字一文字が素晴らしいですね。
「道」のシンニュウは見事です。

吉富愛咲作品 — 吉冨愛咲作
素晴らしい「中心」ですね。「絵」は旁とヘンがかみ合っています。
画数の多い文字は太い線の中に細い線を入れてみてください。落ち着いた清書です。

小学１・２・３・４年生

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所　晃史作品 — 所　晃史作
大漁の魚が獲とれましたね。元気のよい活きのよい魚ですね。力強い。漢字もどんどん書いて下さいね。

中野まゆ作品 — 中野まゆ作
落ち着いて書けました。ひらがなが特に形も良く、堂々としています。
「朝」は少し大きく書いても良いですね。名前まで字形も線もしっかりしています。