墨成

編集後記(2025年9月)

▼メールなどで気軽に使っている絵文字は日本でつくられ“えもじ”という言葉も、そのまま世界中で使われているという。喜怒哀楽の感情を表現した顔表情のイラストは多彩だ。端的に或は大袈裟に表現した絵文字は、人の感情を客観視もする。言葉では表し得ない表情もあり、文字よりも早く手軽さも受ける。

▼オリンピックの競技種目を、スポーツの動きをイラストで表したのも日本発だった。もともと日本人は聴覚より視覚的に物事を捉える土壌があるのだろう。日本のマンガに興味を持って訪れる海外旅行者も多いと聞く。日本のマンガは幅広く奥が深いと聞くが、絵文字に抵抗がないのはマンガの影響もあると思う。

▼一方、世界には7139 種類の言語が存在し、多くが絶滅の危機に瀕しているという。言語は生きて変化し続ける。その中で経済圏の強い国の英語は普及率も高く、国際語になっている。

▼日本語に限れば、日本人は日本語を耕し続けてきた。漢字から仮名やカタカナをつくり、今は和製英語などもあるが、中世に使われた変体仮名などは、書作品以外には殆ど使われていない。

▼元々、日本語の元となる言語を話したのは、約9000 年前に中国の西遼河流域に住んでいたキビ・アワ栽培の農耕民だったという。日本語は農耕民族から生まれ農耕民族に育てられたと言えるのだろうか。(神原藍)