墨成（ぼくせい）2024.11

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船田　伸_作品 — 船田　伸
懐素の代表作・自叙帖は狂逸な草書、いわゆる狂って飛んでいるような書です。
それに比べてこの草書千字文は平淡古雅（へいたんこが）に趣いていると後世の書人は評しています。
それ故、宋時代に書かれた臨書ではないかという説もあります。
船田さんの臨書は、緩急自在な運筆で細線も、圧の強い線も、鋒を内に入れた確かな船田さんの線条です。

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杉山治男_作品 — 杉山治男
２行目を開けた構成で、スムーズに流れています。
三行目の「那らす」は太く強調していますので、二行目はやや軽くした細線で書いてみては如何でしょう。
書き込んだ線が美しいですね。

服部千代_作品 — 服部千代
３行目を開けた構成で濃密。少し軽味が欲しいですね。
流れにリズム（緩急）をつけてみて下さい。
「し・人・那」などの長い線は腕と一緒に速く筆を運ぶと良いでしょう。
堅実な運筆です。

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伊藤美香_作品 — 伊藤美香
緩急と共にリズムをつけた運筆が素晴しいですね。
空海が最澄に宛てた書簡・第一通『風信帖』は、最澄を意識した能書。
折り返しの筆の運びも身体全てを傾けて絶妙です。

吉井幸子_作品 — 吉井幸子
空間を大きく使い、横に広がりを付け意気軒昂ですね。
「不」の收筆の速さを付けた曲線は素晴らしい。
折り返しの運筆も筆鋒を使い見事ですが、「能」の收筆の曲げは一旦、止めた方が良いでしょう。

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優秀作　山口誉晃（高校生）_作品 — 優秀作　山口誉晃（高校生）
筆幹を捕えた線条は強くしなやかです。
書道から文字の柔軟性や筆幹の強さと共に空間美も学びます。
筆圧に強弱をつけた「之」は、四文字に絶妙なリズムと均衡をつけています。

優秀作　狩野伸太朗（中学生）_作品 — 優秀作　狩野伸太朗（中学生）
暑くてたまらん、と聞こえてくるようです。
言葉の意味を表したような「残暑」ですね。
畳（たたみ）かける横画に左右に伸びる斜線、二文字が噛み合っています。
文字への感性が光ります。

優秀作　船田ありん（小学六年生）_作品 — 優秀作　船田ありん（小学六年生）
真っ赤な太陽が西の空に沈んでいきます。
情景が浮かんでくるような情熱的な清書ですね。
筆法が正しく、文字の形も美しく温かく、そして強い線です。
明日もきっと晴れですね。

優秀作　今野蓮央（小学五年生）_作品 — 優秀作　今野蓮央（小学五年生）
『大草原の小さな家』を思い浮かべました。
ていねいにきっちりと心を込めて書き上げています。
二文字の均衡（きんこう）も素晴らしいですね。

優秀作　大貫暖眞（小学四年生）_作品 — 優秀作　大貫暖眞（小学四年生）
ごつごつした岩山が目に見えるようです。
強いタッチで筆を入れ、体幹（たいかん）に力を込め、気持を集中して書け上げました。
名前も漢字で落ち着いて、ていねいですね。見事です。

優秀作　北條けいご（小学三年生）_作品 — 優秀作　北條けいご（小学三年生）
大きな丸いお月さまですね。
落ち着いてしっかりと書けましたね。
特に縦の線が強く見事です。
今度は名前の練習もしましょうね。

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優秀作　高橋　凛_作品 — 優秀作　高橋　凛
筆の中鋒を使った線は引き締まり、筆鋒を駆使した線に勢いがあります。
今度は筆圧に強弱を付け、強い圧の線を随所（ずいしょ）に加えてみて下さい。
線状が更に生き生きとしてくるでしょう。

優秀作　福田和史_作品 — 優秀作　福田和史
遠くから来たお客さんを遠来の客と言いますね。
温かなタッチで伸びやかに書けました。
名前も見事に書き上げましたね。
「来」の４画目はもう少し長くても良いですね。

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優秀作　前田悠翔_作品 — 優秀作　前田悠翔
歴史の好きな悠翔君ですね。
歴史を知れば知る程、おもしろさや重さが解ってきますね。
キリッとした線でどうどうとしています。
名前まで見事です。

優秀作　小川竜輝_作品 — 優秀作　小川竜輝
横も縦も筆の中心を使い、大らかに伸びやかに書けましたね。
今度は縦の線は横線よりも強い筆圧で書いてみて下さい。
更に奥行きの深い線になります。

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優秀作　細田幸太朗_作品 — 優秀作　細田幸太朗
二文字を丁寧に組み立てましたね。
紙の中心を捉え、筆を立てて強い線で書けました。
今度は横の線も筆の先が線の中に来るように運筆してみて下さい。

優秀作　伊藤玲凰_作品 — 優秀作　伊藤玲凰
やさしい秋の声が聞こえてきますね。
虫の声かな、風の音かな。
落ち着いてゆったりと書けました。
筆を入れる時はもう少し強く入ってみて下さいね。